オリンピック肺炎と呼ばれた
「マイコプラズマ肺炎」

4年に1度の周期で大流行することからオリンピック肺炎とも呼ばれましたが、その傾向は崩れつつあるので、つねに注意が必要です。発熱や倦怠感、頭痛などが現れ、発熱の後も咳が数週間続くのが特徴。
若い人が多く感染し、軽症で済むことが多いものの、高齢者が感染すると重症化するおそれも。発熱や長く続く咳が気になったら受診してください。

名前は可愛いけれど要注意の
「リンゴ病（伝染性紅斑）」

微熱やかぜの症状の後、両頬に境界がはっきりした赤い発疹（紅斑）が現れ、身体にも発疹が広がります。
子どもに多く、ほとんどは自然に軽快しますが、 妊婦さんが感染すると胎児に大きな影響が現れるおそれがあり、 基礎疾患のある大人は重症化する場合も。感染しても症状が出ないこともあるので、周囲に感染者がいたら特に注意を。

乳児がかかると命にかかわる
「百日咳」

一般的には、かぜの症状の後、咳が続きます。咳がなく顔や爪が紫色に見え、けいれんや呼吸停止へと進むことも。乳児期にかかると命にかかわることがあります。 大人が感染しても咳がひどくない場合も多いので軽視されがちですが、知らないうちに子どもにうつしてしまうのを避けるよう注意しましょう。 予防のワクチンには乳幼児を対象とした定期接種に加え、成人向けもあります。

ノロウイルスに代表される
秋冬に多い
「感染症胃腸炎」

秋から冬に流行する感染症胃腸炎のうち、原因の多くはノロウイルス。人の手や食品を介して口から腸に入り、下痢や嘔吐を起こします。
アルコール消毒では予防効果が期待できないので、食事の前、トイレの後、電車のつり革やドアノブを触った後などに忘れずに手を洗ってください。 爪を短く切り、温水で十分にすすぎ、清潔なタオルかペーパータオルで拭き、調理の前はまな板や包丁などを85度以上の熱湯で1分以上加熱消毒するのも忘れずに。

免疫がない人が感染すると
ほぼ100%発症する
「はしか」

はしかに感染すると10日後くらいに高熱と発疹が現れ、肺炎や中耳炎を併発しやすく、妊婦さんは特に注意が必要です。 感染力が強く、空気感染もするので、手洗いやマスクだけでは予防できません。最も有効なのはワクチンで、感染者に接触した後72時間以内にワクチンを接種すれば予防できる可能性があります。 ただし、過去に罹患したことが確実な人はワクチンの必要はありません。もし感染してしまったら必ずマスクを着用し、公共交通機関を使うのは避けてください。

食事や運動だけじゃなく
睡眠も重要な
「糖尿病」

血糖値を気にする人の多くは食生活や運動不足の改善に取り組んでいますが、見落としがちなのが、健やかな睡眠です。 睡眠不足や睡眠休養感（ぐっすり休めたという感覚）の低下と糖尿病との関連が指摘されています。

胸やけや呑酸が気になったら
疑いたい
「逆流性食道炎」

逆流性食道炎とは、胃酸や胃の内容物が食道に逆流して食道に炎症を起こす病気のこと。高齢者に多く、胸やけ、呑酸（酸っぱいものがこみあげてくる）、お腹の張りなどとなって現れます。 原因は、食べすぎや早食い、高脂肪食、喫煙、カフェインの摂りすぎ、食後すぐに横になる習慣などが挙げられます。腹圧の上昇でも逆流しやすくなるので、肥満、前かがみの姿勢、便秘などにも注意しましょう。